UPPER ARM & ELBOW

上腕・ヒジの解剖学

肘関節とは

肘関節は、肩の強力な動きと手の緻密な運動制御力をリンクさせる役割を持っています。ただ、潜在的な機能障害性のケガの部位としては、しばしば見落とされていることがあります。

肘関節を含めた腕は、物を持ち上げる・運ぶ・衝突の際のクッション・転倒時の体の勢いを和らげることができます。また、多くのスポーツで、ラケット・クラブを振る、あるいは投球時・補給時に手を目的の場所に適切に移動させられるかは、いかに腕、しいては肘関節を効果的に使えるかにかかっています。

関節の種類

主たる肘関節(腕尺関節)は、蝶番関節にあたります。蝶番関節とは片方の骨の表面が凸曲面(尺骨)であり、 これがもう一方の骨の凹曲面(上腕骨)のくぼみに適合する関節のことをいいます。ドアの蝶番のように一方向のみに動きます。

可動域

屈曲・・・0~145度
伸展・・・0~10度

上腕骨(じょうわんこつ)

肩から始まり肘関節をつくる骨の一つ。肘に向けて骨は左右に広がり上顆を形成します。この両側の上顆に靭帯や筋肉が付着することで肘ができています。また上腕骨滑車を形成しています。

尺骨(しゃっこつ)

前腕にある二つの骨の内側の一つ。肘方位には滑車切痕とよばれる特徴のある骨の構造が作られており、これが上腕骨滑車を包むようにはまることで腕尺関節を形成しています。

橈骨(とうこつ)

前腕にある二つの骨のうち、外側の骨。肘方位では小さく細いシリンダーのような形状をしています。

靭帯

内側側副靭帯(ないそくそくふくじんたい)

上腕骨内側上顆から、尺骨に向けて付着しています。3つの帯が三角形を描くように配置されています。
◯役割・・・肘の外側からのストレス(外反)に抵抗し、肘を保護します。

筋肉

前面

主となる筋は上腕二頭筋、上腕筋、腕橈骨筋で、上腕骨前面から起きて、尺骨か橈骨に付着しています。肘の屈曲の役割を持っています。

後面

上腕三頭筋は肘の伸展の役割を持っています。長頭は肩甲骨の一部から、外側頭・内側頭は上腕骨後面から起り、尺骨の肘頭に付着しています。

内側

上腕骨内側上顆から起り、手首・手指の掌側に付着しています。手首、手指の屈曲の役割を持っています。

外側

上腕骨外側上顆から起り、手首・手指の甲側に付着しています。手首、手指の伸展の役割を持っています。

その他の部位の解剖学・貼り方

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貼り方